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レイティスどうでもいいことかも知れませんが、私はレイティスと言います。助けてくれたことは感謝していますが……イーモンが……私の知っているもの全てが……無くなってしまいました。大したものではありませんが、これを貰ってください。あの化け物相手に役立つかもしれません。
バランの日誌 III Text Audio /1
名前
この手紙の発見者へ、

この奇妙で歪んだ領域で起こったことは、理解を超えている。時間よりも古くから存在する邪悪なものがこの地を徘徊し、オリアスの息子であるヴァルド・シーザリアスの記憶を糧としていた。

彼を食べた悪魔は計り知れないほどの力を持ち、私たちが発見した「腐敗」と呼ばれるものを広めるという欲望に揺るぎはなかった。どれだけの期間、悪魔を追い続けたかは知らない。私の仲間が狂気の兆候を見せ始めたほどだ。シラスの勇敢なリーダーシップと... 犠牲がなければ、我々は間違いなく悪魔に敗北していただろう。

何度やっても悪魔を倒せず... ヴァルドの娘が悪魔を封じる方法を見つけたが...そのためにザナの父親が犠牲になった。彼の魂に安息あれ。シラスがいなければ、我々の作戦は失敗していた。悪魔は屈せず、ザナの装置から這い上がってきた。シラスは... その上に飛び乗った。悪魔が彼の身体を掴み、装置を掴んでいた手を離した。シラスと悪魔は罠に捕まり、この現実から消え去った。二人共この世界からいなくなった。

そして、シラスは再びそこにいた。その姿を見た者はいない。目は動かず、瞬きもせず、その呟きは...。狂おしく、絶え間ない。そして、黒い魂に取り憑かれた男にだけ見うけられる風に、彼の顔は歪んでいた。彼は何度も何度も私たちに襲いかかってきた。私たちは彼を抑えることができなかった。私たちはその場から逃げ出さなければならなかった。その時、私たちは帰り道が封印されていることを知った。ヴァルドの娘が我々の帰還を妨害したのだ。

どれくらいの間ここに閉じ込められていたのかわからない。少なくとも数週間。もしかしたら数年かもしれない。アトラスでの時間は蜃気楼のようなものだ。

どうか読者諸君、少しでも分別があるのなら、ここに留まってはいけない。オリアスに帰れ、あるいはどこから来たのか知らんが来た場所に戻れ。シラスの勇敢さと犠牲を伝え、彼と我々を、発見した秘密とともに死なせてくれ。

信仰無き者バラン
BaranGlyph3