カルイの彫刻 III Text Audio /1
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私はジャングルの中で彼らを追いかけ、止まるよう懇願した。それまでに見たこともない洞窟の口が開いており、私がこれまでに知っていた全員が喜んで洞窟に降りて行った。

暗闇には邪悪なものが潜んでおり、肉の口が開き、震え、ご馳走を待っていた。その距離では私の体内で感じることもできた。きっと歌を歌っていたのだろう……そしてそれが聞こえないのは私だけだった。なので、刺してやった。

私は誰よりも遠くへ逃げ、誰よりも早く逃げた。やがて以前に見つけたものよりも古い三つ目の野営地にたどり着いた。

ここは死の場所だ。部族ごと我らよりも先にこの島に定住していた者たちがいた……そして彼らが立ち去ることはなかったのだ。

その夜を生き延びた者たちもいたが、アロホングイが再び満ちる時、また新たな夜がやってくる……
そして誰もいなくなった
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